公立高校入試のしくみと内申ランク

まず『公立高校の入試のしくみ』を知っておこう

「中学生は高校入試があるから頑張らないといけない。」などと言っても、「実際のしくみがどのようになっていて、どうすればよいのか?」を知らなかったら、やる気が起きるはずもありません。そこで、北海道の公立高校の入試のしくみについてご説明いたします。

①入試は300点満点で「裁量問題」実施校もある クリックすると 開閉します。

  • 入試は、国語・数学・社会・理科・英語の5科目で、各60点満点の計300点満点です。
    (試験時間は各教科45分)
    ただし
    札幌北高校普通科では数学と英語の得点を2.0倍します。このように特定の科目の得点を重視する方法を傾斜配点(けいしゃはいてん)いいます。
    2020年度の高校入試で傾斜配点を実施する高校は、札幌市内では札幌北高校普通科(数学,英語2.0倍)のほか、札幌啓成高校の理数科(数学,理科,英語1.5倍)および札幌国際情報高校の国際文化科(英語2.0倍),札幌清田高校の普通科グローバルコース(英語2.0倍)です。なお、傾斜配点では300点満点でなくなるため300点満点に計算し直します。
    ※2022年度入試から1教科100点満点に変更され,試験時間も1教科50分に延ばすとのことです。詳しくは⑥をご覧ください。なお,現中学3年生が2020年度入試,現中学2年生が2021年度入試,現中学1年生が2022年度入試になります。

  • 一部の高校[裁量問題採択校]では、国語・数学・英語の3科目は、一部の問題が標準問題よりも難しい裁量問題になります。裁量問題は問題がある程度難しくないと点数の差がつかないという理由で平成21年度から始まったのですが、始まってみると今度は難しすぎてやはり点数に差がつかないという現象もみられました。最近では、極端に難しい問題は減ってきています。2019年度入試では数学の裁量問題で資料の整理の問題が出されるなど裁量問題から難問が減るという傾向がますますはっきりしてきました。
    ※裁量問題は2022年度入試から廃止されるとのことです。詳しくは⑥をご覧ください。

②入試当日の点数だけではなく内申点も考慮されるクリックすると 開閉します。

  • 「本番の入試で点数さえ取れれば大丈夫。」と思っていませんか?

    実は北海道の公立高校の入試では、学力点(入試当日の点数)だけでなくて定員の70%は学力点と内申点の両方を同じ比重でみて合格者を決めていきます。北海道以外のほかの都県では内申点3:学力点7というふうに入試当日の点数がとても重視されるところもあるようですが北海道は違います。このため、「内申点が足りない場合は出願しても合格可能性がとても低くなる。」ことや「学力点(入試当日の点数)が全く同じ生徒でも、内申点が高いほうの生徒は合格したのに、内申点が低いほうの生徒は駄目だった。」といったことが起こってしまいます。(定員の15%は学力点をより重視,定員の15%は内申点をより重視して合格にします。学力点重視と内申点重視の比率は高校ごとに決め,例年夏休み前には公表されます。)

  • 高校の合格ラインではよく、Cランク●●点とかEランク●●点といった言い方をします。

    実際には同じ内申ランクの中でも内申点が高いほうからグループ分けしていくので、内申ラ

    ンクが同じでも内申点が高いほど有利になります。内申点と学力点(入試当日の点数)を足し算すると考えた方が実際に近いと思います。

    中3の生徒で、「ランクはもう変わらないから。」などという生徒がいますがそんなことはありません。同じ内申ランクの中にもさらにランクがあるのだと考えてください。



③内申点は中学1年生からの3年間で計算する  クリックすると 開閉します。

  • 内申点は、中学1年生から中学3年生までの各学年での国語・数学・社会・理科・英語・音楽・美術・保健体育・技術家庭の9科目の通知表の5段階評価の合計を特殊な方法で計算して決めます。他の都府県では中3の2学期の成績だけをみるところもあるようですが、北海道は中1からなので注意が必要です。(内申点の計算方法と内申ランクについては④で説明します。)

  • 技能教科といわれる音楽・美術・保健体育・技術家庭の4教科については生まれつきのものもあるので、「歌が下手だから音楽は1ね。」なんてことはありえません。授業態度が悪かったり、提出物を出していなかったり、ペーパーテストが余程ひどかったりしなければ、それなりの評定(1~5の5段階評価)をもらえると思います。

    国語・数学・社会・理科・英語については授業態度や提出物なども影響しますが、やはり中学校の定期テストでしっかりと点数を取っておかないとよい評定はもらえません。いやな話ですが中学校の定期テストが高校入試と同じような意味合いをもっていることになります。

④内申点は中1・中2を2倍,中3を3倍して計算するクリックすると 開閉します。

  • 「中1,中2,中3の各学年の学年末評定(中1,中2は3月の修了式で渡される通知表の5段階評価,

    中3は願書の出願の関係で1月に決定)をもとに計算します。ただし、学年末評定は,3学期だけの評定ではありません。1学期・2学期・3学期を合わせたものを平均してつけます。
    内申点の計算は、各学年の学年末評定の合計を、中1・中2は2倍,中3は3倍して足し算します。

    もしも、中1,中2,中3の全学年の学年末評定が、オール5だとすると315点になります。  この315点までをAランクとして、あとは20点きざみで、Bランク,Cランク,Dランク・・・Mランクと割りふります。

    なお、だいたいの目安とし,オール5でAランク,オール4でDランク,オール3でGランク, オール2でJランク,オール1でMランクになります。

  • 実際の計算例を見てみましょう。

    この場合は、(中1の29×2)+(中2の28×2)+(中3の30×3)=58+56+90=204ですから
    内申点は204点で内申ランクはFランクになります。

⑤中3は3倍だが実は内申点は低学年ほど上げやすいクリックすると 開閉します。

  • 例えば中1の生徒は中2,中3の評定はわかりません。実際の内申点の計算方法について説明します。まだわからないこれから先の評定は、直近(一番最近)の通知表の評定と同じものとして計算します。直近(一番最近)の通知表の評定とは、中2,中3でその学年の1学期の評定がまだわからない場合は前の学年の学年末評定、現在の学年になってその学年の評定がわかっている場合は通知表のいちばん最近の評定(通知表のいちばん右の列)のことです。

    (評定は学期の終わりに通知表をもらう前に中学校の懇談でわかる場合もあります。)

  • では「内申ランクを上げよう」と思ったとき何科目あげればよいかについてご説明します。「中1・中2は2倍して、中3は3倍する」といわれると、なんだか中3のほうが得で中3になってから頑張ればよいと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが実は違います。
  • 中学1年生は学年末の評定がでるまでは、次の評定が中1と中2と中3の学年末評定に反映されますから、1科目上げると内申点は中学1,2,3年生のぶんの7点上がります。ある内申ランクの中で最低点の生徒が内申ランクを1つ上げるには、20点上げないといけないので3科目上げればよいことになります。(20÷7を計算して小数点以下は切り上げ)
  • 中学2年生は中学1年生の評定は決まってしまっているので、学年末の評定がでるまでは、次の評定が中2と中3の学年末評定に反映されますから、1科目上げると内申点は中学2,3年生のぶんの5点上がります。ある内申ランクの中で最低点の生徒が内申ランクを1つ上げるには、20点上げないといけないので4科目上げればよいことになります。(20÷5を計算)
  • 中学3年生は中学1,2年生の評定が決まってしまっているので、学年末の評定がでるまでは、次の評定が中3の学年末評定に反映されますから、1科目上げると内申点は中学3年生のぶんの3点上がります。ある内申ランクの中で最低点の生徒が内申ランクを1つ上げるには、20点上げないといけないので7科目上げればよいことになります。(20÷3を計算して小数点以下は切り上げ)でも、がっかりしないでください。中2まではまだまだ本気で勉強したことがない生徒も多いと思います。同じランクの中でも内申点が高いほど有利なわけですし、過去に中3になってから内申ランクを2つも上げた生徒もいます。また中学3年生の場合は、2学期に行われる学力テスト(総合A・B・C)の結果が三者懇談で進路指導に使われるので、おそくても夏休みからは『受験勉強』も必要になってきます。
  • 中学1年生のうちからできるだけ内申点をとっておいて、『内申点はあるが学力点(入試などの点数)が不安』ということにならないように習った内容をしっかりと自分のものにしておき、どんなに遅くても中3の夏からは『受験勉強モード』に入っていくことが大切だといえます。

⑥2022年度入試から「裁量問題を廃止」             「60点満点から100点満点に」
「試験時間が45分間から50分間に」
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  • 2019年6月22日の北海道新聞の報道によりますと,道教委は21日に道立高(全日制)の一般入試について2022年度3月実施分の入試から「①学校裁量問題を廃止②1教科60点満点から100点満点に変更③試験時間を1教科45分間から50分間に延ばす」と発表したとのことです。
    なお,2021年度入試からインフル追試を導入するとのことです。
    新たな制度は,市町村立高校も同様に実施する見通しとのことです。

    道立高入試「裁量問題」22年廃止 病欠追試21年導入 道教委発表
    どうしん電子版
    https://www.hokkaido-np.co.jp/article/317850


道立高校の入試日程などについてはコチラ
(北海道教育委員会のホームページにアクセスします。
ホーム⇒学校教育⇒高校入試をご覧ください。)


公立高校の倍率の推移 (2016~19年度)(原則として札幌市内の高校。PDF,印刷はできません。)

公立高校の倍率の推移グラフ (2015~18年度)(当塾から比較的近い高校。PDF,印刷はできません。)

公立高校入試の平均点の推移 (2012~18年度)(北海道公立高校入試全受検者平均点の推移)

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